【RedHat 資格】OpenShift資格の違いを徹底解説 – EX180/280/288

近年のエンタープライズのクラウドネイティブ開発ではRedHat OpenShiftを始めとしたコンテナプラットフォームの導入が急速に進み、OpenShiftのスキルがより求められるようになりました。

スキル証明の一つの手段として資格取得がありますね。ただOpenShift関連の資格を調べてみると同じ様な資格があって何を取得すればいいのかよくわからないのではないでしょうか。

この記事ではRedHat OpenShift関連の資格それぞれの違いや受験対象者について、全試験を受験した私の体験をもとに解説していきます。

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OpenShift関連の3つの資格

OpenShiftのラーニングパスはRedHatからこちらで示されていますが、情報が若干古い&量が多すぎてわかりにくのが正直なところです。なのでここでは要点をギュッとまとめて紹介していきます。

まずOpenShift関連の資格は3つあります。

OpenShift関連の資格
  • EX180 Containers and Kubernetes
  • EX280 OpenShift Administration
  • EX288 OpenShift Application Development 

【2022/10/13更新】
2022/12/31をもってEX180がretiredとなり、新たにEX188が提供されることが発表されました。

EX180の有効期限等がどうなるか名言がないため、EX180受験を予定されていた方は2022年末までは待って、新しいEX188を受験するのが良さそうです。(詳細判明次第更新します。)

結論から言うと各資格の違いは以下になります。以下では各試験に関する違いについて説明します。

資格試験内容難易度対象者
EX180コンテナアプリケーションの取り扱い
OpenShiftへの簡単なデプロイ
2.5/5コンテナ技術初心者
EX280OpenShiftの管理・トラブルシューティング
アプリケーションのトラブルシューティング
4/5OpenShiftが初めてのインフラ担当者
EX288様々な要件下でのOpenShiftへのアプリケーションデプロイ
アプリケーションのトラブルシューティング
4/5OpenShiftが初めての開発担当者

EX180 Containers and Kubernetes

取得難易度:3.0

上に挙げた3つの中では最も取得難易度が低い資格で、以下の内容が問われる実技試験です。

  • 既存のアプリケーションを要件に従ってコンテナの組み合わせとして起動させる
  • 既存のアプリケーションを要件に従ってOpenShiftにデプロイする

メインとなるのはアプリケーションをコンテナとして起動する方法で、Containerfile(Dockerfile)の記述方法やコンテナビルド・起動が求められます。

特にコンテナ技術にこれまで全く触れてこなかった方にとっては初歩から学ぶ上での最初のマイルストーンとして適切な試験です。

ただし試験内容にOpenShiftへの簡単なアプリケーションデプロイも求められるため、OpenShiftの概要と基本的な操作の理解は必須となります

また、試験時間が2時間の実技試験と分量に対してかなり時間に追われるので最初の試験とはいえハードルは高く、入念な準備が必要です。

EX280 OpenShift Administration

取得難易度:4.0

この試験はEX180・EX288と性質が若干異なりアプリケーションの取り扱いではなく、OpenShiftクラスターそのものの扱いを問われる実技試験で、主に以下について問われます。

  • OpenShiftの管理(ユーザー管理・アクセス権限・スケジューリングなど)
  • デプロイしたアプリケーションのトラブルシューティング

2つ目のトラブルシューティングは1つ目のOpenShiftの管理設定に起因するトラブルなので、基本的にはOpenShiftそのものの扱いを理解する必要があります。

ユーザー管理やネットワーク、Podスケジューリングなど出題範囲が多岐にわたるため取得難易度は高いです。

受験対象者としてはOpenShiftを扱うインフラ担当者になりますが、実際の現場ではアプリ開発担当者がインフラ担当者とスムーズに会話をする上で非常に役に立つ内容が多かったので、アプリ開発担当者でも取得する価値は大いにあると思います。

EX288 OpenShift Application Development 

取得難易度:4.0

この試験はEX180の次のステップとなる試験です。EX180の取得・または同等の知識を前提としているので以下のようにOpenShiftへのアプリケーションデプロイがメインの試験になります。

  • 出題要件に合わせたOpenShiftへのアプリケーションデプロイ
  • デプロイしたアプリケーションのトラブルシューティング

EX180との違いとしては、出題要件がより複雑なので各OpenShiftリソース(Pod・Deploymentなど)の振る舞いをより正確に把握することが求められます。

受験対象者としてはOpenShiftを扱うアプリ開発担当者になります。

EX180とEX288どちらを受験すべき?

ここで悩みどころはEX180とEX288どちらを受験すべきかという点でしょう。
結論としては以下に当てはまる方はEX288を受験すべきです。

  • 2回受験するのは面倒だから時間がかかっても1回で済ませたい
  • OpenShiftに現場・自習で触れている
  • Kubernetes関連の資格(CKA/CKAD)を取得している

この場合EX180の受験は任意です。後から受験してもいいですが、まあ受ける必要は特にないでしょう。

EX288の試験準備についてはこちらでも解説しているのでご覧ください。

まとめ

以上OpenShiftに関する資格試験のそれぞれの違いについて紹介しました。

最近だとRedHat監修のOpenShiftの参考書が日本語でも出版されて以前よりも情報が揃ってきているように感じます。

ただし、資格取得の観点では最も難易度の低いEX180でもクラウドベンダーの○○ Foundationのように数日勉強すれば取得できてしまうレベルの試験では全くないので、これからOpenShiftを触るという方はまずはこちらの書籍から始めてみるのがよいでしょう。

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