量子コンピュータ自習用教材Quantum Explorersを徹底解説

世界中で様々なアプローチで研究・開発が進められている日進月歩の先端技術量子コンピュータ。

研究開発の勢いの一方で、利用側のリテラシー獲得やコミュニティ拡大といったいわゆる量子人材の育成についてはまだまだ発展途上の段階です。

量子コンピュータを勉強してみたいけど、何から始めればいいかよくわからない…

こんな悩みを抱えた方も中には多いのではないでしょうか。

そんな中IBM Quantumから量子コンピュータの自習用プログラムであるQuantum Explorersが公開されました。

公開されたばかりなので現時点では英語のみの提供なので、この記事ではQuantum Explorersの取り組み方について紹介していきます。

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Quantum Explorersとは

Quantum Explorersとは量子コンピュータの自習用プログラムで、量子コンピュータの概要から機械学習や最適化といった応用、そして実機の動かし方など幅広いコンテンツを学ぶことが出来ます。

6つのモジュールから構成されていて、前提となるモジュールのバッジを集めることで次のレベルのモジュールが解放されるという育成ゲームのような感覚となっています。

最初のモジュールは初学者向けに基礎的な内容となっているので、これから量子コンピュータを学ぶという方でも安心して取り組めるプログラムとなっています。

参加方法

続いてQuantum Explorersの参加方法について説明します。

本節は“Sign Up for Qiskit Quantum Explorers!”の記事を基に執筆しています。

Discordのアカウントを作成する

このプログラムはDiscordサーバ上で運営されているため、Discordのアカウントが必要となります。

まずはDiscord公式ページからアカウントを作成します。アカウントを作成したらユーザー名と#4桁を控えてください。下の私の場合だとdaiki0623#7094です。

Discordユーザー

登録フォームを記入する

次に登録フォームに必要な情報を記入します。先ほど控えたDiscordのユーザーネームと4桁の数字は”Discord Handle”の欄に記入してください。

登録フォーム

招待メールからDiscordサーバへ参加する

登録フォームを記入して提出すると登録したメールアドレスにDiscordサーバへの招待メールが届きます。“Please join our Discord server here”のリンクから参加可能です。

招待メール

ついでに”Please download the Attendee Guide here”のリンクからこのプログラムの使い方のガイドのpdfもダウンロードできるので確認しておきましょう。

Discordサーバに入り#lobbyチャネルの絵文字をクリックする

Discordサーバに入ったら左側のメニューに#lobbyチャネルがあるのでクリックします。

すると右側に下の画像のような画面が表示されるので、✔の絵文字をクリックします。すると左側に様々なチャネルが表示されるはずです。

lobbyチャネル

これで参加は完了です!

学習を始める

それでは教材の使い方の紹介をします。

取り組むモジュールのチャネルを開く

Quantum Explorersは6つのモジュールから構成されていて、モジュールの教材はそれぞれDiscordのチャネルに対応しています。

モジュールの構成
Attendee Guideより引用

最初のモジュールはCAPTAINバッジの獲得となるので、#q-computing-101のチャネルを開きます。

2022年8月時点ではCAPTAINのみが公開されていて順次公開されていくようです。

ワークブックをダウンロード

右上のピンのアイコンからピン止めされているワークブックのリンクが記載されている投稿があるのでそこからワークブックをダウンロードします。

ワークブックをダウンロード

ダウンロードするとこのようなpdfが取得できるはずです。

ワークブック
WORKBOOK CAPTAINより引用

自分のペースで学習する

ワークブックにはシラバスが書かれていて、3つのレベルで構成されています。(オンラインシラバスもあります。)

  • Warm-Up Activities:初学者向け概論(飛ばしても問題なし)
  • Main Activities:教材のメインの内容
  • Advances Syllabus:少し進んだトピック

Warm-up Activitiesは動画や本で説明する概論となっているので、初学者の方でもMain Activitiesから取り組んでも問題なさそうです。

テストを受ける

各モジュールの最後にはテストがあります。(シラバスの下の方に記載されています。)

モジュールの内容を一通り勉強して理解できたら次のモジュールを解放するためにテストを受けましょう。

クイズ
Attendee Guideより引用
クイズ

クイズは4択形式で7割以上正解でクリアとなります。テストは何回でも受けることが出来ます。

想像よりもだいぶ難しかった(教材のレベルとしてはとても良いと思います)のでテキトーに勉強してもクリアは出来ないレベルの印象でした。

次のレベルへ

テストをクリアすると下の3つが入手できます。

  • パスワード
  • バッジ
  • レベルアップフォームのリンク

受け取ったらレベルアップフォームを開きます。

レベルアップフォーム

Badgeの欄は今回取得したバッジ(CAPTAIN)を選択し、”Password”の欄に受け取ったパスワードを入力して提出します。

大体3営業日以内に受理されて、受理が完了するとDiscordのプロフィールに獲得したバッジが表示されるようです。

まとめ

この記事では量子コンピュータをこれから学ぶ方向けの自習教材Quantum Explorersを紹介しました。

量子人材育成はこれから一層力を入れないといけない分野で、研究者の様なエキスパートだけでなく、私たちのような普通のIT人材・ひいてはITが専門でないユーザー部門の方々も積極的に携わっていかないといけません。

そして、まだまだ未成熟である分誰でもコミュニティの中心で活動が出来る領域でもあります。

ぜひ今回のプログラムを通してもっと活動していきたいと感じていただいた方はQiskit AdvocateのCertificationの取得も視野に入れてみてください!
Qiskit Advocateについてはこちらで紹介しているので併せてチェックしてみてください。

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