バランスシートの分析はまずカネの出どころを押さえよ

バランスシートを読み解くにあたって重要なことは運用されているお金(左側)の出所が自分のお金か、他人のお金か(右側)という点です。

この記事ではバランスシートの左右の関係を3つの視点から考えて読み解いていきます。

自己資本率から資金繰りの健全性を読み取る

自己資本率とは負債と純資産を合わせたバランスシートの右側全体のうち純資産の割合がどれだけかを表します。

自己資本率 = 純資産 / 総資本(資産

自己資本率が低いということは企業活動をするための資金(投資活動や営業活動のためのお金)の出所の多くが他人のお金であるということを意味します。

他人のお金は金利が発生し、返済義務が存在するため自己資本率が低い企業は資金繰りの健全性が悪いと言えます。(製造業では10%以下だと危険)

流動比率から支払い能力を読み取る

続いて注目したいのは、企業の支払い能力がどれだけ存在するかです。支払い能力をバランスシートから読み解くためには流動資本流動負債に注目します。

流動資本とは1年以内に現金になる資産、流動負債とは1年以内に返済する必要がある負債を指します。つまり流動資本と流動負債の差が企業がどれだけの支払い能力を持つかを表していると考えられます。

支払い能力を表す指標としてよく用いられるのは流動比率と呼ばれる流動負債に対する流動資産の割合が用いられます。(日本企業の平均は110〜120%程度)

流動比率 = 流動資産 / 流動負債

さらにより厳しい目で見ると流動資産の中でも棚卸資産(商品の在庫)に関しては売れることが確定した資産ではないため、支払い能力に含めないで考えることが多いです。

棚卸資産を含めない、より早く現金化しやすい資産を当座資産と呼びます。

下のように二社のバランスシートを考えます。A社は当座資産が流動負債を上回っていて厳しい目で見ても支払い能力がプラスである一方、B社は当座資産が流動負債を下回っており支払い能力は厳しい目で見るとマイナスであることがわかります。

このように厳しい目で見ると支払い能力がマイナスである企業も存在するためバランスシート読む場合には注意が必要です。

当座資産の流動負債に対する割合は当座比率と呼ばれ、銀行員が最も重視する指標の一つのようです。

当座比率 = 当座資産 / 流動負債

固定比率から長期的な体力を読み取る

流動資産、流動負債はバランスシートの上側についての話でしたが、ではバランスシート下側は何を意味しているのでしょうか。

固定資産は設備や土地など短期で現金化できない資産であるため、返済義務のない資金である純資産の割合が大きい方が長期的に企業が安全であると考えられます。

長期的な企業の安全性は固定比率とよばれる固定資産に対する純資産の比が指標として用いられます。上の図では固定比率は100%を超えており、固定資産の一部は返済を必要とする長期借入金などの借金によって賄われていることがわかります。

固定比率 = 固定資産 / 純資産

このようにバランスシートを上下に分けて考えることが大切です。

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